電子レンジの掃除方法は?
簡単なやり方と汚れの原因や頻度を解説
電子レンジは日常的に使用するキッチン家電の一つですが、知らず知らずのうちに内部に汚れが溜まっていることも多いはず。
電子レンジの汚れを放置すると、取り除くのが難しくなり、衛生面だけでなく、電子レンジ自体の性能にも影響を与える可能性があります。
そこで本記事では、家にあるものや100均で購入できるアイテムでできる簡単な電子レンジの掃除方法を紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
電子レンジが汚れる原因

日常的に使用する電子レンジは、気付くと汚れが溜まっていることも多いでしょう。
電子レンジが汚れる原因を理解することで、効果的な掃除方法を見つけることができます。
以下が電子レンジが汚れる主な原因となります。
食べ物はねによる汚れ
食べ物を電子レンジで温めると、加熱時に内部で汁が飛び散ったり、こぼれたりすることがあります。
その汚れが電子レンジの内壁に付着し、時間が経つと頑固な汚れとなってしまいます。
温め時に発生する水蒸気の水垢
食品を電子レンジで温めると、食品内の水分が蒸発して内部に水蒸気が発生します。
この水蒸気が電子レンジ内部に付着し、放置することで乾燥して水垢となり、落ちにくい汚れとなって掃除がしづらくなります。
食べ物の焦げつき
電子レンジ内に食べ物のカスが残ったまま使い続けると、加熱時に食べカスが焦げついてしまうことがあります。
この焦げつきの汚れは非常に取りにくく、放置するとさらに硬くなり、掃除が困難になります。
電子レンジの簡単な掃除方法

電子レンジは汚れを放置すると取りにくくなり、衛生面や加熱効率に影響を与えるため、定期的な掃除が望ましいです。
ここでは、具体的な汚れのタイプに応じた掃除方法を紹介します。
『焦げつき汚れ』は重曹を使って掃除
100均やドラッグストアで購入ができる重曹は、電子レンジ内の頑固な焦げつき汚れを取り除くのに効果的です。
焦げつき汚れはとくに厄介で、通常の水拭きでは簡単に取れないことが多いでしょう。
重曹はアルカリ性であり、焦げつきは酸性の汚れのため、重曹を活用した掃除方法がおすすめです。
準備するもの
- 耐熱容器
- 重曹
- 水
- 柔らかい布やキッチンペーパー
手順
- 重曹水の準備
耐熱容器に水200mlを入れ、そこに重曹大さじ1を加えてよく混ぜます。
重曹水は、電子レンジ内の汚れを蒸気で浮かせ、柔らかくする効果があります。 - 電子レンジで加熱
容器を電子レンジに入れ、約5分間加熱します。重曹水が蒸発して電子レンジ内を満たし、焦げつき汚れを緩ませます。 - 汚れの拭き取り
加熱が終了したら、電子レンジのドアを閉じたまま15分程度放置し、蒸気を行き渡らせます。
その後、柔らかい布やキッチンペーパーで焦げつきを優しく拭き取ります。 - 頑固な汚れには重曹ペースト
重曹水を使った掃除でも取れにくい汚れには、重曹と水を2:1の割合で練り、ペースト状にしたものを直接汚れに塗布します。
30分ほど置いて汚れが柔らかくなったら、柔らかい布やキッチンペーパーで拭き取ります。
それでも落ちない焦げつきは、スポンジなどを使って丁寧に擦り落とします。
『油汚れ』は中性洗剤を使って掃除
油汚れは、食品の加熱中に飛び散る油分が冷えて固まることで発生します。
油汚れには中性洗剤が効果的で、油を分解し、簡単に掃除することができます。
準備するもの
- キッチン用中性洗剤
- 水
- ふきん又はキッチンペーパー
- ボウルなどの容器
※アルカリ性の洗剤は、発火の恐れや焦げつきがあるため、必ず中性洗剤を使用してください。
手順
- 洗剤スプレーの作成
ボウルなどの容器に水を入れ、中性洗剤を数滴加えよく混ぜ合わせます。
そこにふきんを浸し、軽く絞ります。 - 電子レンジで加熱する
1のふきんを電子レンジに広げて入れて、約1分加熱します。 - 汚れの拭き取り
ボウルに残った洗剤水をふきんに浸して絞って、電子レンジ内の汚れを拭き取ります。
頑固な汚れの場合は少し力を入れて擦ります。そのとき、電子レンジの表面を傷つけないよう注意してください。 - 水拭きで仕上げ
洗剤が残らないように、最後に水で濡らした布でしっかりと拭き取ります。
『水垢汚れ』はクエン酸を使って掃除
水垢は、水分が蒸発した後に残るミネラル成分が原因で発生します。
クエン酸は酸性のため、アルカリ性の水垢を中和し、効果的に掃除することができます。
準備するもの
- 水
- クエン酸
- 耐熱容器
- ふきん又はキッチンペーパー
手順
- クエン酸水の準備
耐熱容器に水200mlを入れ、そこにクエン酸大さじ1を加えてよく混ぜます。 - 電子レンジで加熱
容器を電子レンジに入れ、約5分間加熱します。 - 汚れの拭き取り
加熱後、電子レンジの扉を閉じたまま10〜15分程度置きます。
その後、耐熱容器に残ったクエン酸水をふきんに浸して絞り、水垢を拭き取ります。 - 水拭きで仕上げ
最後に電子レンジ内を、水で濡らしたふきんで軽く水拭きをします。
『ニオイ』はレモンを使って掃除
電子レンジのニオイが気になる場合は、レモンを使うのもおすすめです。
レモンには消臭効果があるため、電子レンジ内部にこびりついた食品のニオイを取り除く効果が期待できます。
準備するもの
- レモン(傷んでるものでもOK)
- 水
- 耐熱容器
手順
- レモン水の準備
耐熱容器に水を入れ、レモンを半分に切って、半分のレモン果汁を入れます。 - 電子レンジで加熱
レモンごと容器を電子レンジに入れ、約5分間加熱します。加熱後そのまま15分程度置きます。 - レモンを取り出す
15分ほど置いたら、レモンの入った容器を取り出します。電子レンジ内の拭き取りは、消臭であるため必要ありません。
電子レンジの掃除でやってはいけないことは?

電子レンジの掃除を行う際には、いくつかの注意点があります。
注意点を守らないと、電子レンジを傷めたり、性能を損なう可能性があるため、以下の点に留意して掃除を行うことが重要です。
- 住宅用洗剤の使用は避ける
- アルコールや漂白剤の使用は避ける
- メラミンスポンジの使用に注意
住宅用洗剤は汚れを落とすのには効果的ですが、電子レンジ内部に使用するのは避けます。
電子レンジの内部には、特殊なコーティングが施されていることが多く、これを傷めてしまうと、汚れが付きやすくなったり、電子レンジの性能が落ちることがあります。
同様にアルコールや漂白剤の使用も、コーティングが傷ついたり、変色したりする可能性があるため避けるのがいいでしょう。
電子レンジの掃除には、重曹や中性洗剤、クエン酸などがおすすめです。
また、メラミンスポンジは、高い研磨力で汚れを効果的に落とすことができますが、電子レンジの内部に使用する際には注意が必要です。
メラミンスポンジを使用すると、表面を傷つけてしまう恐れがあり、傷がついた部分には汚れがたまりやすくなってしまいます。
そのため、ふきんや柔らかい布、キッチンペーパーを使用するのがいいでしょう。
電子レンジの汚れを放置するのは危険
発火のおそれ
電子レンジの内部にこびりついた油や食品を放置すると、使用するたびに加熱されて焼きつき、頑固な汚れになります。
この状態で電子レンジを使い続けると、焼きついた汚れが高温で加熱され、発火の危険性が高まります。
加熱効率の低下と電気代の増加
電子レンジ内部に汚れが溜まると、汚れが食品を均等に加熱するのを妨げるため、加熱効率が低下します。
加熱効率が低下すると、食品が十分に温まらず、電子レンジの使用時間が長くなりがちです。
そのため、無駄な電力消費が増え、電気代が高くなる可能性があります。
食中毒の危険
加熱が不均一になることで、食品が部分的にしか加熱されず、品質が損なわれることがあります。
とくに十分に加熱が必要な食品の場合、汚れが原因で加熱が妨げられると、食材が生のままであることもあり、食中毒を引き起こす可能性があります。
電子レンジの掃除の頻度は毎回がベスト
電子レンジを清潔に保つためには、使用後に毎回掃除を行うことが理想的です。
電子レンジを使用後、毎回電子レンジ内部を軽く拭くだけでも、汚れの蓄積を防ぐことができます。
とくに食品が飛び散ったり、水蒸気が発生した後は、早めに拭き取ることで、汚れがこびりつくのを防ぐことが可能です。
毎回の掃除が難しい場合には、1日の終わりや空いた時間に電子レンジ内部を拭き掃除する習慣をつけるのがおすすめです。
面倒になりがちですが、たった数分の作業で頑固な汚れが定着する前に除去ができ、清潔な状態で気持ちよく使用することができます。
そして、定期的に重曹やクエン酸を使った徹底的な掃除を行うことで、目に見えない汚れやニオイも取り除きやすく、汚れが蓄積する前にしっかり対応できるでしょう。
電子レンジを掃除した後のキレイを保つ方法
電子レンジを一度しっかり掃除したあと、清潔さを保つためには、いくつかのポイントがあります。
キレイにした電子レンジを長く使い続けるために、日常的に実践できる簡単な方法を紹介します
定期的に掃除する
電子レンジの内部を清潔に保つためには、定期的な掃除が不可欠です。
毎回の使用後に軽く拭く習慣をつけることで、汚れが蓄積する前に取り除くことができます。
とくに食品が飛び散りやすい調理をした後は、すぐに拭き取ることで、頑固な焦げつきやベタつきを防ぐことができるでしょう。
また、重曹やクエン酸を使った念入りな掃除を定期的に行うと、内部の汚れやニオイを効果的に除去でき、衛生的にも気持ちよく使用できます。
温める際はラップをかける
食品を電子レンジで温める際に、ラップや専用のカバーをかけることも非常に効果的です。
ラップを使用することで、汁や油が飛び散るのを防ぎ、電子レンジの内部を清潔に保つことができます。
とくに油分の多い食品や汁気の多い料理を温める際には、ラップをしっかりかけることで、汚れが広がるのを防げます。
また、ラップを使用することで、温め時間の短縮にもつながり、加熱効率を高めることができます。
お手入れ機能がついた電子レンジを使う
お手入れを簡単にするための便利な機能が搭載されている電子レンジがあります。
例えば、自動お手入れ機能や脱臭機能がついたモデルは、日常的な掃除の手間を大幅に軽減します。
自動お手入れ機能は、電子レンジ内部を蒸気で掃除するため、頑固な汚れも手軽に取り除きやすくなります。
脱臭機能は、食品の匂いを取り除き、嫌な臭いが残らないようにします。
これらの機能を活用することで、電子レンジ内部の清潔さを簡単に維持することができるでしょう。
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電子レンジは簡単な掃除をこまめに行うことが大切

電子レンジを長持ちさせるためにも、簡単な掃除をこまめに行うことが何よりも大切です。
電子レンジは、毎日の調理で頻繁に使われる家電の一つであり、食品の加熱時に飛び散る油や汁、温める際に発生する水蒸気によって、電子レンジ内部には汚れが蓄積しやすくなります。
電子レンジの汚れは放置すると、焦げつきや頑固な水垢となり、掃除がより困難になるだけでなく、衛生的にも良くないでしょう。
また、汚れが加熱効率を低下させ、無駄な電気代がかかるほか、最悪の場合には発火のリスクにもつながります。
そのため、使用後には簡単な拭き掃除を行い、汚れが定着するのを防ぐのがおすすめです。
そして、定期的に重曹やクエン酸などを使った徹底的な掃除を行うことで、頑固な汚れも予防でき、快適な状態を保つことができるでしょう。
※記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2024年11月)に基づいたものです。